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​「不定詞」って何が「不定」なの?

いわゆる「動詞」は正確には「述語動詞(本動詞)」と言って、1つの文の中に1つしかないものです。be動詞もその中に入ります。述語動詞は、人称や時制によって変化します。

 

それに対して、人称や時制に定められることなく(→不定)、いつもtoと共に原形で使われる動詞があります。それらは「to付き不定詞」と呼ばれ、単に「不定詞」となっています。"to"がないものは「toなし不定詞」となり、それが、「原形不定詞」と呼ばれています。

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​「補語」って何?

漢字の「補」は「おぎなう」とも読めますね。つまり「補語」は「補う語」。

 

何を「補う」のかというと、He is kind.だったら、彼はkind(優しい)と彼がどういう人なのか補って説明しているわけ(主格補語)。I call the cat Patty.ならcatはPattyという名前なんだと説明しています(目的格補語)。出てきた名詞の説明したり、状態を説明したりするのが補語の役目です。

補語はbe動詞やbe動詞に置き換えても意味が通る動詞の後に置かれます。

She is/seems sick.      She →  sick. (主格補語)

 

I kept the room warm.    the room → warm    (目的格補語)

補語は説明する語のあとに出てきます。

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​ 「過去分詞」はなぜ「過去」がついてるの?

英語を習い始めて最初に出てくるのが、動詞の活用。その中で聞き慣れない「過去分詞」という形に戸惑ったことでしょう。過去形の他に「過去」という言葉がつく「過去分詞」は、「現在分詞」に対する言葉です。

「過去分詞」は、haveの後に使われて、完了形を作ります。have + 過去分詞の完了形は「(現在)までの、経験や継続」を表すので伝わるのは「過去」を含む現在の状態です。だから、「過去分詞」と「過去」がついていると考えておいてください。

I have seen this movie. → 過去にこの映画を見たので、現在「見たことがある」という経験をもっている。

I have finished my homework. → 宿題をやっていた。そして現在やり終わった。

 

I have known him for 20 years. → 過去に彼と知り合った。そして現在も彼を知ってい       る。 

be + 過去分詞は「過去に他の影響を受けた結果の(現在の)状態」と考えます。be動詞のあとなので、状態を表す「形容詞」ともとれます。それが「受動態」です。

 

「前置詞の目的語」って?

「目的語」というと、動詞の「目的語」と思いますよね、ところが、「目的語」は「その単語に対してどういう目的をもって関わっているか」ということなので、on the tableだとthe tableは前置詞のonが「上に」という場所を表す目的でthe tableについているととらえて、the tableは「前置詞の目的語」という言い方をしています。

  「譲歩」って何ですか?

ThoughやAlthough、Even ifは譲歩で訳すとか、Wheneverなど、"ever"がついていると「譲歩」を表すと言われても、日常会話では、「譲歩する→しかたがないとあきらめる」という意味でしか使いません。文法用語の「譲歩」とは、「一歩譲る」こと、つまり、「それはそうとして、一端横に置いておきまして・・・、とそのことについてとやかく言うつもりはない」というふうにとらえることになります。

Although/Though I went to the park, I didn't see anyone.

公園には行きましたよ、(そのことは、そのこととして、とにかく)誰にも会わなかったんですよ。→公園には行ったが、誰にも会わなかった。

Even though it was raining, I went for a walk. 雨がふってましたよ、(そのことは、確かにそうだと認めますが、とにかく)私は散歩に行ったんです。→雨が降っていたが、散歩に行った。

Whatever you want, I won't buy you anything. 何か欲しがっている(のでしょうが、それはそれとしてとにかく)何も買いません。→何を欲しがっても、何も買わないからね。

という具合です。

  付帯状況の"with"の使い方がわかりません。

付帯状況のwithは、独立分詞構文だと考えてください。「独立分詞構文」というのは、2つの文があって、それぞれ主語と動詞が異なるときのつなぎ方です。やってみましょう。

He was watching television.と He was crossing his legs.を分詞構文で一つの文にしますね。

 

「彼は足を組んでテレビを見ていた。」という意味になります。

 

He was watching television, crossing his legs.

 

次は主語が異なる場合です。

He was watching television. と His legs were crossed.

 

主語が違う場合は、違う主語を”~ing”の前に置く。これが独立分詞構文の作り方です。

つまり、

He was watching television, his legs being crossed.   になりますね。

 

この状況は、”his legs being crossed” は、He was watching television.にくっついている、つまり「付帯している」状況であることは明らかなので、withを使って、カンマとそれ自身動きを持たないbeingを省略します。すると。。。

 

   He was watching with his legs crossed. 

 

の出来上がり! 

 

そもそもの作り方が分っていれば、あとは……with 主語になるもの+補語(分詞、形容詞、副詞)をもってくるだけです。Withの部分を文頭にもってきてもいいですよ。  

  「使役動詞」ってどういう動詞ですか?

まず、「使役」という言葉から、はっきりさせましょう。

大辞林では、
「文法で、他のものに何か動作をさせる意を表す言い方。口語では助動詞「せる」「させる」「しめる」、文語では「す」「さす」「しむ」を付けて言い表す。 」とありました。他の辞書でも、ほとんど同じでした。

 

つまり、「動作をさせる」という点が重要です。英語の場合、使役動詞+目的語+原形動詞がくる(例外あり)という点で共通です。

 

ロングマンの"causitive verb"(使役動詞)の"causitive"を見ます。

 

"causative"
=acting as the cause of something
(何かの原因としてはたらく)
つまり、その動作がある結果を生じさせる、動詞を指します。

 

マクミランはもう少し具体的に書いています。

 

linguistics used for describing verbs, forms, and structures that show that something causes something to happen. For example, in the sentence ‘She makes me laugh’, ‘makes’ is a causative verb.
(動詞、型、構文を説明するために使われる言語学的用法で、何かが原因となって何かを起こることを示す。たとえば、"She makes me laugh."と言えば、"makes"が使役動詞である。

 

この2つの英語の説明を見ても、「動作」を生じさせるということが基本になっています。  

 

さらに、「させる」「してもらう」という日本語の訳で分類すると限界があります。

 

学校では、「使役」という言葉の意味を充分説明しないで、日本語の訳の「させる」「してもらう」となれば使役を表し、その中で、"make", "let"の違いをそれぞれ、「強制」と「許可」だと教えます。それが一番理解が得やすいからです。

 

その後、"have"、"get"の使役動詞が入ってきますが、その時は、目的語の後は、原形か過去分詞だと説明し、「ハブものピーピー(have+もの+p.p.過去分詞のこと)とリズムよく頭に入れさせたりします。(実際は例外もあります。)

 

そして訳はやはり「させる」と「してもらう」。

 

ニュアンスの違いは、
haveは、「手続き上」とか「てはず」
get  は、口語的で、「説得してさせる」

 

と、日本語の「させる」「してもらう」の訳に沿うように教えていきます。

そして、日本では文型的にはSVOCに入ると教えますが、英語では、文型としての分類はしません。補語というのは、もともと「主語や目的語の状態を説明している形容詞や名詞」なので、そこに原形動詞も来るということになります。(もちろんそういう説もありますが。)

 

日本語にしたとき、「~する」など、「させる」「してもらう」以外の表現が自然なものがたくさんあります。

 

  He made me happy.     彼は私を幸せにした。
  Get him up.                  彼を起こしてちょうだい。
  He let me in.     彼は私をいれてくれた。

 

ですから、ロングマンをみてもマクミランをみても、使役動詞は動詞の使い方のひとつで、結果的に"causative"(使役的)な意味を持つ、という扱いになっています。

 

その上で、"causative verb"として分類するときには、目的語の後に動詞がくるもののみを扱っているものがほとんどです。そのときには、"make", "let", "have", "get"を扱い、中には、"help"もcausative verbに入れている説明もあります。

MisTyの結論をまとめますね。

「使役動詞」は次の4つ。

make     強制をあらわすとき

let   許可をあらわすとき

have  手続き上のことをいうとき

get  説得する感じでいうとき

この後に目的語がきて原形がくることが多い。

 

目的語のあとに形容詞(分詞)を含むときは、「~を...の状態にする」となる。

 

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